父親が亡くなり兄弟が引っ越してしまい、金庫が一つポツンと残された。すぐに開ければよかったのだが、何年も経ってしまった。ダイヤル式の鍵について「プロ」の声が聞こえてくることがある。開けられるからプロなのだろうが、金庫一つから様々なことが明らかになった。鍵を開けられることから金庫の中身を交換したりで増やせる!などと述べていた。金庫という話は、銀行でもしていたらしく、銀行の金庫が開く時があるという話を他人事のように思っていた。開いている間にスマホのアプリにお金が貯まるというような夢物語が起きないことは目に見えていたからだ。一度は、金庫を開けようと思いインターネットで調べ、業者を読んだのだが、いざとなると何かの破壊者のような心持ちになり、金庫を壊さず取りやめにした。歯医者に行っても、レントゲンは撮るがなかなか治療に踏み切れない。抜き差しならないのが、そんなことばかりなのである。結局、未だに金庫は開けておらず念願の札束が唸っているはず!という夢がいかなることになったかは、確認していない。だが、驚くべきことというのは、その後の話である。銀行に亡くなった父親の口座があったのだが、名義を変えようと確認すると250円しかなくなっていた。国からの日銭が50円しかないと長く言っていたが、国なんかじゃなかったのだ。国と偽る人が強盗でしかなかった。父親の口座に50円しかなくなるぞ!という脅迫だったのだ!!!